医療法人 社団 税田会



掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

                                               水前寺皮フ科医院 井上雄二
 
症状:手掌や足底に水疱、膿疱(ウミが溜まった状態)、紅斑、落塵、痂皮が生じる慢
性的な病気であり、痛みや痒みを伴うこともあります。周期的に症状が増悪、軽快する
のが特徴です。また、鎖骨や胸骨、その他の関節痛を伴うこともあります。

病因:不明です。最近の研究では尋常性乾癬(全身に紅斑・落塵を生じる疾患)の局所
型とされています。また、細菌感染巣との関与が疑われており、特に慢性扁桃炎との関
係を疑う場合もあります。その他、金属アレルギーが掌蹠膿疱症の原因とする説もあり
ますが、詳細は不明です。

 

 
鑑別:水虫や手湿疹との鑑別が大切です。
治療:基本的には難治であり、長期間の治療が必要になります。ただし、3〜7年位の
      治療で大部分の患者さんは治癒しているとの報告もあります。症状を軽くしてお
      くことで治癒までの期間を短縮することができると考えられます。

@塗り薬:副腎皮質ホルモン(ステロイド)や活性型ビタミンD3軟膏の外用
A光線療法:Nb-UVB(紫外線)、エキシマレーザーによる治療が有効です。
B飲み薬:抗酸化療法を有するビタミンHや乳酸製剤が効くことがあります。また、重症
          の場合にはエトレチナートが効果的です。ただし、エトレチナートには種々の
          副作用があり、投与には慎重であるべきです。
C注射:生物学的製剤の効果が期待されますが、未だ保険適応にありません。
  
予防:掌蹠膿疱症の発症および増悪には喫煙の関与が言われています。禁煙しても掌蹠
      膿疱症は治らないとされていますが、症状の軽快は期待できます。禁煙に努めま
      しょう。
     掌蹠膿疱症は、人に移る病気ではありません。
     膿疱のある手で握手をしても感染することはありません。

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